今日は、トゥギャッターのコメント欄を見てみたい。

左綴じ(という前提)で原稿を描くデメリットがよくわからないのだが、具体的にはどういうことなんだ?

hijirhy 2013-04-27 18:36:13

 このコメントに対していくつかの返信が寄せられているが、的外れなものも少なくない。
>左綴じ(という前提)で原稿を描くデメリット 何度か言われてるけど、作画作劇の文法が違っちゃう。小説で言うなら、日本語の述語は通常文末に来るけど、英語の述語は文頭にあるのが普通だから、海外市場を見据えてすべての小説家に倒置法または新文法で文章を書くことを強制しよう!みたいなこと。そういう文体の小説が新しく出てくるぶんにはいいけど、全部置き換えようとなるとどれだけトンデモかよく判ると思う。作家も客も小学校、いや、赤ん坊からやり直しレベルの話

_haruumi 2013-04-27 19:15:29

 根本的に間違った比喩だ。SVOの語順は日本語として不自然だが、横書きは不自然ではない。そもそも、目の前のページ、それどころか自分が書いたその文章が横書きではないか! 漫画に限定したとしても、2月4日に述べたように、漫画雑誌以外の場所では、すでに横書きのものがあるのである。

@hijirhy 日本国内で売れない。前のまとめでも語られてますが,それに尽きると思います。『まんがサイエンス』やオーム社の『マンガでわかる』シリーズなど理系の学習マンガくらいですかね。漫画雑誌を左綴じでというのは自殺行為でしょうね

m_d_d_b 2013-04-27 19:18:47


私は個人で理科の学習マンガを描いていて,図や用語などとの親和性から横書き左綴じでないと圧倒的に描きにくいし読みにくいのですが,商業ベースで本にするなら右綴じでないと…と大手出版社の編集の方に言われたことがあります。

m_d_d_b 2013-04-27 19:19:41

 この発言は必ずしも正しくない。まず、横書き漫画は理系の学習漫画に限ったことではない。2月4日に述べたように、ハウツー漫画や娯楽漫画であっても、掲載誌の都合で横書きとなることもあるのだ。
 その一方で、2月11日の記事で取り上げた「科学のせかい」のように、理系の学習漫画であっても縦書きのものも多い。
 なお、統計ではなく個人的な印象だが、学習漫画(必ずしも理系とは限らない。)でも、参考書としての性格が強いものは横書き、娯楽としての性格が強いものは縦書きになる傾向が強いように感じられる。

@hijirhy 同じコマの大きさ、同じ人物の大きさ、同じセリフ面積だと、縦書きか横書きかでこうなります https://twitter.com/mayousa_desuga/status/328104969251201025/photo/1

mayousa_desuga 2013-04-27 20:16:59

 台詞の書字方向や吹き出しの形を変えるなら、それに合わせてコマの形や構図も工夫するだろう。常識的に考えて。

なんか作り手、売り手の側からの視点ばかりで「お客様がどう思うか」がすっぽり抜けているような。一番苦労を強いられるのは読者なんじゃないかと。「作家が頭を切り替えるだけ」・・・??

beat_16_8 2013-04-29 01:23:29

 私は漫画を描かないので、読み手の視点から言わせてもらうが、別に漫画が横書きでも何ら困りはしない。

 そもそも、世の中には漫画があふれている。いわゆる漫画本に限ったことではない。チラシやポスター、落書きから小学校の教科書に至るまで、あらゆる所に漫画の手法を取り入れたカットが存在するということだ。例えば、この落書き。女の子がノートの余白に描いただけの、いささかシンプルすぎる絵だが、これでもれっきとした漫画である。
 そして、注目すべきはキャラクターの台詞が横書きである点だ。台詞が横書きであっても、見ていて別段違和感はないし、特別な演出的意図も窺えない。
 そう、いくら漫画本は縦書きが主流といっても、チラシのカットや落書きなどを通して、読み手は横書き漫画に充分なじんでいるのである。もちろん、2月4日に挙げたようなきちんとした漫画も、横書き漫画への慣れを育むのに一役買っていることは言うまでもない。

 畢竟、漫画を横書き・左綴じで作ること自体にデメリットなど何もないのだ。

左綴じの漫画雑誌もあったんですが、なくなりましたね。ということは、左綴じは商売に「日本ではならない」ということですね。とすると、日本市場を捨てて、国外に出ていくのもありでしょう。国外がそうだからといって、商売にならないフォーマットにせよというのは、商売を知らない輩の物言いではないのかな?

kotouraent 2013-04-28 08:26:03

 なぜ横書き漫画雑誌は商売にならないのか。それは、縦書きが漫画雑誌のデファクトスタンダードだからである。
 漫画雑誌を発行しようとなれば、大勢の作家やスタッフの協力を得なければならない。だが、人間は基本的に保守的なものだ。何も困っていないのに、わざわざ今のスタイルを変えたいと思う奴は少ない。結局、大勢の優れた作家やスタッフを集めるという目論見は達成できずに終わる。何とか刊行にこぎつけても、制作は新しい試みに賛同した少数の変わりものばかり。一般大衆の趣味には合わず、当然売れるわけもない。

 何のことはない。単に変革は難しいというだけの話だったのだ。書字方向自体のせいではない。


 さて、これまでさんざん横書き漫画についての誤解に反論してきたが、そもそも横書き漫画に何かメリットはあるのだろうか? 多分ない。デメリットもないが、特段のメリットもない。外国で売りやすくなる「かもしれない」程度だ。
 もう一度言うが、人間は保守的だ。特段のメリットがない以上、当分は横書き漫画が主流になることはない。だが、デメリットもないのだから、廃れることもない。これまで同様の共存状態が続いていくであろうことは、まず間違いない。