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北京を「ペキン」と発音しても通じない? ~ 日本人は中国の人名・地名を英語風に覚えるべきである


 北京を「ペキン」と発音しても通じない? ~ 日本人は中国の人名・地名を英語風に覚えるべきである

 言うまでもないが、「現地音≠英語風≠世界標準」である。外国の人名・地名を英語風に覚えても、それは英語圏で役立つだけであって、それ以外の地域では必ずしも通用しない。また、現在ではむしろ、英語名より現地名を優先する傾向がある。例えば、ベルギーの首都は、かつては「ブラッセル」と英語風に呼ばれることが多かったが、現在では「ブリュッセル」と現地風に呼ばれることが多い。続きを読む

モンゴル語のх音

 チンギスの称号はカン?ハン?カーン?ハーン?

 あちこちで紹介されている上の記事だが[1] [2]、ここに1か所見すごせない記述が存在する。

「カン(ハン)」はトルコ系・モンゴル系遊牧民が用いていた称号で王や族長を表す。ここでやっかいなのがモンゴル語の発音では丁度「カ」と「ハ」の間の発音であることで、時代によってカに近かったりハに近かったりするが、近年の研究でチンギスが生きていた十三世紀は「カ」に近い音だったことがわかった。

 モンゴル語の/χ, x/が/q, k/に由来することは、別に最近わかったことではない。昔からわかっていた。「近年の研究で……」などというのは大間違いなのだ。

 例えば、ハルホリンは古都としてはカラコルムと呼ばれるが、これは以前から存在する読み方である(下図参照)。

Mongol
「国際情報大事典 PASPO」 学研 1992年 p.113

 また、モンゴル文字(13世紀成立)をラテン文字転写する場合、хに相当する文字はq, kとなるが、これは1974年発行のニコラス=ポッペの"Grammar of Written Mongolian"に書かれている転写法である[3]。なお、この転写法は、1983年発行の「現代モンゴル語辞典」(小沢重男:編著 大学書林)でも用いられている。

 前回の記事を書いた時も思ったが、昔からあるものを、あたかもついこの間誕生したものであるかのように語る人が多すぎる。


[1] いまや「チンギス・カン」が正式呼称に…元帝国も「大元ウルス」か?歴史と名称の話
[2] Yahooは元の新聞記事にリンク張ってくれませんかねぇ
[3] モンゴル文字

スペイン語とポルトガル語

20 名前: 何語で名無しますか? 投稿日: 2012/12/30(日) 19:45:05.00
そりゃあ国が違うからな。
セルビア語とクロアチア語はほとんど同じだけど同じになることはない。国が違うから。
中国語は南北で方言が違いすぎるけど独立することはない。国が同じだから。
何語何語の区別は政治と密接に関わってんだよ
>>1はもっと勉強しようね^^

スペイン語とポルトガル語が独立した言語である意味って何?


 大嘘である。

 カスティーリャとカタルーニャは同じ国だが、カスティーリャ語(スペイン語)とカタルーニャ語は別言語扱いされている。
 スペインとメキシコは別の国だが、両国の言語はともにスペイン語と呼ばれる。
 ポルトガルとブラジルは別の国だが、両国の言語はともにポルトガル語と呼ばれる。

 勉強する必要があるのは、否、勉強されたら困るのは20の方だ。

駐日大使館のウェブサイトの言語

 いろいろな国の駐日大使館のウェブサイトで使われている言語について調べてみた。

 ベルギー  オランダ語、フランス語、英語
 カナダ 英語、フランス語、日本語
 中国 中国語、日本語
 デンマーク デンマーク語、英語、日本語
 フィンランド フィンランド語、スウェーデン語、英語、日本語
 フランス フランス語、日本語
 ドイツ ドイツ語、日本語
 インド 英語、日本語
 アイルランド 英語、日本語
 イタリア イタリア語、日本語
 韓国 韓国語、日本語
 ルクセンブルク 英語、日本語
 マレーシア 英語
 オランダ オランダ語、英語、日本語
 ニュージーランド 英語、日本語
 ノルウェー ノルウェー語、英語、日本語
 ペルー スペイン語、英語、日本語
 南アフリカ 英語
 スペイン スペイン語、英語、日本語
 タンザニア 英語、日本語
 タイ タイ語、英語、日本語
 トルコ トルコ語
 ウクライナ ウクライナ語、英語、日本語
 イギリス 英語、日本語
 アメリカ 英語、日本語
 ベトナム ベトナム語、英語

 ベルギー、カナダ、フィンランドには、複数の公用語がある。そのため、駐日大使館のサイトもそれぞれの言語のバージョンが存在する。

 一方、同様に多言語国家であるインドやタンザニアの大使館のサイトには、英語版と日本語版しかない。これらの国では、英語は民族間の共通語であり、高等教育での教授言語でもある。だが、インドとタンザニアの第一公用語は、それぞれヒンディー語、スワヒリ語なのだ。

 南アフリカには11の公用語が存在し、憲法ではすべての公用語が平等であることが謳われている。公用語が複数あり、それらの地位が平等であるという点では、ベルギーやカナダ、フィンランドと同じだ。だが、駐日大使館のサイトで用いられているのは英語のみだ。

 マレーシアも多言語国家だが、公用語はマレー語のみである。だが、駐日大使館のサイトで用いられているのは英語のみだ。

 ルクセンブルクの公用語はドイツ語とフランス語、そしてルクセンブルク語である。だが、駐日大使館のサイトでは、そのいずれも使われていない。

 ノルウェー語には2種類の標準語(ブークモールとニューノシュク)があり、公式には両者の地位は等しい。だが、駐日大使館のサイトにはノルウェー語版があるが、1種類しかない。私はノルウェー語を解さないので、それがブークモールなのかニューノシュクなのかはわからないが。

 アイルランドは国民の大半がアイルランド系であり、第一公用語もアイルランド語である。日常的にアイルランド語を使う住民は多くても7万人ほどしかいないが、アイルランド語は義務教育で必修科目となっている。だが、駐日大使館のサイトには、挨拶と外務省のマーク以外にアイルランド語の出番がない。


 おまけ
 在日本大韓国民団 韓国語、英語、日本語
 北海道アイヌ協会 英語、日本語
 横浜中華街 中国語、英語、日本語
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